アウトロー料理人沸騰石さののブログ

製菓学校卒業後、実務経験がないままフランスへ渡り、1年間料理人として働きました。帰国後の現在は、実の兄にお弁当を作りつつ、芸人としても活動しております。

【チームワーク】宴会120名の盛り付けの仕方

 こんにちは。

沸騰石の佐野です。

 

 

今日の昼、出勤すると、いつもは次の日のモーニングの仕込みをしてるはずのインド人のマニが忙しそうにしてました。聞いてみるとどうやら団体のお客さんがホテルの中にある催事場でなにかやっているらしく、その料理を30名分、これから盛り付けるとのこと。

大変だねー頑張ってね。って言って自分の仕事場の準備を始めようとしたら、シェフから呼ばれ、盛り付けを手伝うよう言われました。

 

 

基本的なことですが料理は、熱いものは熱く、冷たいものは冷たくすることが大事です。

それが団体客になると、どうしてもお客様全員に同時に料理を提供できないので、最初の一皿から最後の一皿までをいかにしてスムーズに盛り付けから提供までを走りきるかが重要だと思います。

 

 

知り合いの料理人に聞いたのですが、団体客を相手にすることがほとんどの結婚式場だとかは、なんと、皿に料理を盛った状態で保温しておける機械があるそうです。

それがあればあとは持っていくだけなので相当楽になりますね。

 

 

僕が働いてるところは、そんな機械はないので、何人か横並びになって盛り付けます。

基本一人一パーツです。

 

 

今回やった料理のパーツは5つ。

  1. 牛ほほ肉の赤ワイン煮込み
  2. じゃがいもをスライスして重ねてケーキみたいに長方形に切ったやつ
  3. 玉ねぎをあめ色に焼いて、クネルしたやつ
  4. ジュ・ド・ビアンド(肉のソース)
  5. わさびクリーム

スムーズに料理を出すには5人は必要ということですね。

 

 

これが例えば、一人二パーツになったりして負担が増えると、変な焦りが出てきてミスをするようになります(置く位置を間違える、落とす、皿汚す、などなど)。

一人が遅れると全体が遅れます。そうならにように、一人ひとりが余裕をもって盛り付けすることが大事です。

 

 

そうすれば人数が30だろうが100だろうが200だろうが戦えます。

お客さんは料理がどんどん提供されるスピード感が目で見えるので、待っている間に不安になったりイライラしたりが軽減されると思います。

 

 

というわけで昼30名は楽勝でした。夜の120名も変わらず。

普段は全く宴会は入らないのですが、今日だけなぜか2件ありました。仕込み班は大変でしたでしょうね。まあそうはいっても、厨房は広いし、でかい冷蔵庫もたくさんあるからやりやすいとは思いますけどね。

 

 

ちなみに、熱い料理は直前で盛り付けますが、常温で大丈夫な前菜などはこうなります。

 

f:id:sagnocchi:20190823113812j:plain

 

 

時間が経っても品質は変わらないので、事前に盛っちゃいます。

ここは厨房の中ではないのですが、こうやって皿を並べられるスペースがあるっていいですね!

 

 

それでは今日はこの辺で。